漆器は日本で古くから伝えられている工芸品の1つで、その美しさから海外でも高い人気があり、国内外問わず高い需要があります。
自宅に使用予定のない漆器がある、価値がわからないのでそのままにしている、売るための方法がわからない、という方のために価値の高い漆器の条件や漆器を買い取ってもらうための方法などを紹介させていただきます。
素材や産地が重要?価値の高い漆器とは
先程は漆器には高い価値が付くこともある、と説明しましたが全ての漆器が高額買取されているわけではありません。
漆器と一口にいっても、高級木材を使用し職人が手作りしたものから、大量生産されている漆器風の工業品まで存在します。
もちろん、大量生産されている漆器風のものに高値が付くことはありません。
では、どういった漆器であれば高額買取されるのでしょうか?
1.天然の材木を原料とし天然の漆で仕上げられている
大量生産されているものは木ではなく、原料は樹脂を固めたプラスチックやABS製です。安価で大量に作れることは優れた点ですが、美しさや手触り、質感などは木で作られた漆器の方が良いです。
2.産地
紀州漆器、会津漆器、山中漆器は日本3大漆器と呼ばれており、これらの産地の特徴を持つ漆器であれば、高額買取への期待が高くなります。
紀州漆器
黒江塗りという別名を持っており、朱塗りの表面から下に塗られている黒色が現れることがあり、この色の出方に味があると人気があります。
会津漆器
華やかな見た目が特徴とされており、美しい模様を出すために高い技術がいくつも詰め込まれています。
山中漆器
美しい木目が特徴とされており、お椀や茶托など丸いものが多いです。
制作過程も手作業が多いため1つの作品を仕上げるのに1年以上を要する場合もあります。
他にも津軽漆器や輪島漆器、鳴子漆器など有名な産地はあるため日本3大漆器でなくとも、高い価値が付く可能性は充分に考えられます。
3.作家
村瀬治兵衛や一后一兆、音丸淳など有名な作家の作品であれば、希少性も高いため高額となる可能性が高いです。
作家が不明であっても素材や産地、状態などによって価値は大きく左右されるため、価値がないと決めつけず査定に出すことをおすすめします。
自分でやる?業者に任せる?漆器を売る方法とは
漆器を売る方法はいくつかありますが大きくは以下の2つに分けられます。
1.自分で売る
2.業者に任せる
1はメルカリやヤフオクなどネット上の個人売買という形で自らが出品から配送、落札者とのやり取りなどをすべて行います。
利用者が多く需要と合致すれば高値で売れることもありますが、売り手の負担が大きいです。
思うような金額にならないことも多く、慣れていない方にとってはハードルが高いと思われます。
2は専門の買取業者に査定してもらい、提示された査定額に対して納得し交渉成立とするか、断るかのどちらかになります。
こちらは査定までの流れなどは業者主導で進むため、売り手の負担は小さいです。
また、大半の業者は無料で査定も行ってくれるため、価値を知りたいだけという方にもおすすめです。